COLUMNコラム
出血があるけど大丈夫?
『生理のタイミングではないのに出血があるけど大丈夫?』『茶色おりものって出血ですか?』など不正出血の相談はクリニックでもとても多い相談です。
ここでは原因や病気について、そして早めに受けておいた方がよい検査などを解説いたします 。

不正出血とは
月経の時期ではないタイミングで起こる性器出血を全て不正出血と呼びます。
例外として排卵出血は生理的な出血で心配いりませんが、その他の出血は全て不自然なものと考えてよいでしょう。
病気のサインである可能性があるので、見逃さないようにしましょう。
不正出血には、月経様の鮮血から下着に極少量つく程度まで様々ですが、茶色のおりもの程度も出血とカウントします。ヘルスケアのアプリなどを用いてチェックしてみてください。
不正出血の原因
大きく分類すると

1. 機能性出血
ホルモンバランスの乱れが原因で起こる不正出血を機能性出血と言います。
例えば、排卵できない無排卵周期の時にはだらだら続く出血することがあり、月経が止まらないと婦人科を受診されることがあります。
2. 中間期出血
生理と生理の中間期に起こる2~3日程度持続する不正出血を中間性出血で排卵出血といい、排卵の前後で、女性ホルモンのアップダウンにともなって起こる生理的な出血です。
排卵痛という下腹部痛を伴うことがあります。
セルフチェックする方法として基礎体温を付けて排卵の時期と一致している場合は、心配はいりません。
3. 器質性出血
病気が原因で起こる不正出血を器質性出血といいます。膣・子宮・卵巣などの病気のサインとして見られる不正出血です。
病気には以下の疾患が考えられます。

① 子宮内膜ポリープ
子宮の内膜にポリープができる病気で、比較的頻度の高い疾患です。
内膜ポリープはあったとしても月経を繰り返すうちに自然になくなる場合もあります。
また、多くの場合はポリープは良性ですが、大きいものは悪性である可能性もあるので、大きいものは精密検査を行い良性であることを確認しておくことが大切です。
妊活をしている方は積極的に切除をおすすめします。
② 子宮頸管ポリープ
子宮頸管にポリープができる病気です。小さいものは経過観察をする場合ありますが、組織が柔らかく性交やいきみなどで不正出血を起こすケースもあり、外来で簡単に切除ができるので、見つかった場合は切除することが多いです。
③ 子宮体がん
子宮体がんは子宮の中にできるがんで、50代以上に特に多くみられます。
もともと月経不順の方がなりやすい疾患で、子宮体がんは初期状態で不正出血を起こすことが多いです。
④ 子宮頸がん
子宮頸部にできるがんで、ヒトパピローマウイルスが原因で起こります。性交経験のある全ての女性に発症リスクがあり、不正出血の他、性交時の出血や、下腹部痛などを伴うことがあります。
⑤ 子宮腟部びらん
子宮腟部にびらんがみられる状態です。10代から30代までに多くみられ、不正出血やおりものの変化などがみられることもあります。子宮腟部びらんは必ずしも病気ではなく、女性ホルモン分泌の多い状態である場合に認められ、性交渉での不正出血を起こしやすいです。 念の為、性感染症や細菌性膣炎などの精査しておくと安心です。
⑥ 膣炎(細菌性膣炎、性感染症、萎縮性腟炎)
膣内に乳酸菌が豊富に存在することで、細菌の侵入や繁殖を防いでいます。しかし膣内環境が悪化し乳酸菌が減ってしまうと細菌が繁殖し、細菌性膣炎を起こします。炎症を起こすことによって出血をしやすい状態になります。またクラミジアや淋菌などの性感染症は子宮頸管炎を引き起こし不正出血の原因になります。
4. 妊娠に関係がある出血
- 着床出血
- 異所性妊娠
- 流産
異所性妊娠は子宮外妊娠としても知られており、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床してしまうことです。不正出血の他に下腹部痛などを引き起こすことも多く、処置が遅れると着床した部分が受精卵の成長に堪え切れず破裂してしまい大量出血やショック状態に陥り命の危険もあります。
流産の前兆や胎盤のトラブルによっても不正出血が見られることが多いです。不正出血の他、大量の鮮血や激しい下腹部痛を伴うことも少なくありません。
5. 低用量ピルが原因で不正出血する人も多い
実際に、低用量ピルの服用を始めた人の内、約3割の人が不正出血を起こすと言われています。
初めてピルを内服した場合の最初の1~2ヶ月に認められることがあります。また、ピルを飲み忘れた際や下痢や嘔吐などの胃腸の調子が悪いときも不正出血は起こしやすいです。ただし、出血量が多い、出血が止まらないなどの場合は、かかりつけ医を受診してください。
検査には何がある?
恵比寿みかレディースクリニックでは、症状や年齢、背景因子を考慮し、必要に応じて以下の検査を行います。
- 問診・内診
- 妊娠検査
- 経腟超音波検査
- 子宮頸がん体がん検査
- 性感染症
- 血液検査
不要な検査を避けつつ、見逃しのない診断を心がけています。
まとめ:
「少しだけだから大丈夫かな」「一度きりだから様子を見よう」と悩まれる方も多いかもしれません。

- 月経以外の出血がみられた
- 出血量が多い、または長期間続く
- 下腹部痛を伴う
- 閉経後に出血を認めた
- 性交後に出血がある
などの症状が見られましたら、早期に婦人科での診察・検査を受けることが、安心と早期治療につながります。